タイムトラベラー・キス

「上履きと……手帳?!」


手紙の中に”手帳”という文字が含まれていたことに驚きを隠せない。
どうしてこの手紙の主が手帳を持っているの?

女の子独特の文字からして、送り主は竜見くんではないだろうし……。


「雫、体育館裏に行くの?行くなら竜見晃について行ってもらえば?彼氏だし」


「いや、これは私自身の問題だから一人で行くよ。ありがとう」


「そうか……分かった」


理子にはまだゴールデンウィーク前の出来事や、野々村くんとデートしたことを話していない。
今日はゆっくり話す時間もないし、いろいろ片付いたら報告することにしよう。

私のことを心配してくれる友達がいるだけで、困難にも立ち向かえそうな気がするよ。




――とはいえ、呼び出しなんてされたことなかったから緊張と不安で胸がいっぱいだ。
午前中の授業なんて全く手につかなかった。
先生にあてられなかったのが唯一の救いだろう。
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