殺戮都市~バベル~
「一人で三人に勝てるかよ!俺達はなあ、西軍の星4レアのやつを何人も殺してんだぞ!」


それが真実か、嘘なのかはわからない。


だけど、ここで退いたら、自分の気持ちを裏切るような気がして退けなかった。


「俺は……強くなるんだ!」


弁当を地面に置き、両手で日本刀の柄を握り締め、男達に刃を向けた。


「言って強くなるなら苦労はしねえんだよ!」


短刀を持った男が、俺の隙を突くようなタイミングで飛び掛かった!


空中で振り下ろす、少し変則的な攻撃。


それに合わせて、後ろの二人も武器を振り上げて迫った!


だけど……。










「うわあああああああっ!!」








黒井と死神の動きと比べたら、スローモーションにも等しい。


刃を返し、短刀を持つ腕目掛けて、日本刀を打ち付ける。


短刀を振り下ろす勢いと、日本刀を振り上げた勢いで、男の腕からボキッという音が聞こえた。


何がどうなったのかわからないまま、男が着地して自分の腕を見詰める。


その隙に俺は、向かって来る二人の男の片方。


ハンマーを持った男の腕に日本刀を振り下ろした。


刃の向きを確認していなかったから、今度は斬り落としてしまったけど……それは、最大限の見せしめになったようだ。
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