国は反転する


「あ、そうそう!みらちゃん、聞いたかしら?王子様のこと!」
何だろ?王子のこと?

一瞬、ドキッとしたが
私はニコッと笑った

「何ですか?なんかあったんですか?」

おばさんは、嬉しそうに続けていう
「王子がお見合いするそうよ!
今度、夜会を開いて、成人した結婚の決まっていない子を集めるようよ。みらちゃん、いってきなさいよ!」
「え?」
夜会?

え?あの、王子が?

もう、そんな年か

懐かしく思っていると

「みらちゃんも、年何だから!いってきなさいよ!行く権利あるわよ!農民だけど!」
「そうだな!それに、べっぴんさんだ!」
パン屋のおばさんとおじさんは、がははと笑いながら言う

とんでもない!と、私は、その場を逃げ出した

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