冷徹なカレは溺甘オオカミ
「──それじゃ、お疲れ! カンパーイ!」
部長の声高々な音頭で、みんなが一斉にアルコールのグラスを合わせる。
わたしが持ってるのは、生ビールのジョッキだ。まわりにいる同じ部署の後輩の女の子や先輩たちと乾杯してから、ぐびぐび中身を流し込む。
「おっ、柴咲さん、いい飲みっぷり!」
言いながら、先ほど音頭をとった中畑部長が、どかっとわたしの隣りに腰をおろした。
カチンと部長ともジョッキを合わせ、わたしは微笑む。
「ありがとうございます。のど、渇いてたので」
「はっはっは、せっかくの飲み放題なんだから、どんどん飲みなさい!」
「了解です」
中畑部長は、あっけらかんとした気持ちのいい性格の人。
ちょっとメタボ気味なのを最近気にしてる、五十代の家族思いな上司だ。
……家族……わたしは作れるかな……うう……っ!
「お、おお?! 柴咲さん、どんどん飲みなさいとは言ったけど、ほどほどにね?!」
「はい」
一気に中身をあおってさっそくジョッキを空にしたわたしに、部長が声をかけてくれる。
うなずきながらも店員さんを呼んで、再び生ビールをひとつ注文。
途中、中畑部長が自腹でお高い日本酒のボトルを注文しだして。「柴咲さんも飲んで飲んで」なんてお酌してくれるから、ありがたく3杯ほどいただいた。
あー、おいしい。気分がへこんでるときでも、お酒は変わらずおいしい。
ほらこれで、今日聞いた嫌な言葉たちなんて忘れられる。あんなのは、些細なこと。いちいち、気にしなくてもいいことだ。
そうやって半ば自分に言い聞かせるように、わたしは次々とアルコールを摂取していった。
部長の声高々な音頭で、みんなが一斉にアルコールのグラスを合わせる。
わたしが持ってるのは、生ビールのジョッキだ。まわりにいる同じ部署の後輩の女の子や先輩たちと乾杯してから、ぐびぐび中身を流し込む。
「おっ、柴咲さん、いい飲みっぷり!」
言いながら、先ほど音頭をとった中畑部長が、どかっとわたしの隣りに腰をおろした。
カチンと部長ともジョッキを合わせ、わたしは微笑む。
「ありがとうございます。のど、渇いてたので」
「はっはっは、せっかくの飲み放題なんだから、どんどん飲みなさい!」
「了解です」
中畑部長は、あっけらかんとした気持ちのいい性格の人。
ちょっとメタボ気味なのを最近気にしてる、五十代の家族思いな上司だ。
……家族……わたしは作れるかな……うう……っ!
「お、おお?! 柴咲さん、どんどん飲みなさいとは言ったけど、ほどほどにね?!」
「はい」
一気に中身をあおってさっそくジョッキを空にしたわたしに、部長が声をかけてくれる。
うなずきながらも店員さんを呼んで、再び生ビールをひとつ注文。
途中、中畑部長が自腹でお高い日本酒のボトルを注文しだして。「柴咲さんも飲んで飲んで」なんてお酌してくれるから、ありがたく3杯ほどいただいた。
あー、おいしい。気分がへこんでるときでも、お酒は変わらずおいしい。
ほらこれで、今日聞いた嫌な言葉たちなんて忘れられる。あんなのは、些細なこと。いちいち、気にしなくてもいいことだ。
そうやって半ば自分に言い聞かせるように、わたしは次々とアルコールを摂取していった。