冷徹なカレは溺甘オオカミ
もしかして印南くん、この後のことに関して実は結構ノリノリなの? それとも思わず鬼畜発言をしてしまうほど面倒くさがってるの?
……わからない。いつもと変わらない無表情だから、何を考えているのか全然わからない。
「とりあえず、Bコースをふたり分ですね。アルコールはスプマンテでいいですか? アスティなら度数もそんなに高くないですし」
「……おまかせします……」
結局、支払いの件は押し切られる形になりそうだ。これ以上何か言っても、この後輩くんにはうまくかわされる気がする。
ほどなくして現れたウェイターにオーダーを伝えて、おいしそうな料理たちが運ばれてきた。
わたしはワタリガニのクリームパスタとマルゲリータで、印南くんはトマトソースたっぷりボロネーゼにサーモンのクリームピザだ。
まずは、マスカットのフルーティな香りがただようスプマンテのグラスで乾杯。
ピザはお互いにシェアしたけど、どれもすっごくおいしい。ひとりでもまた絶対来よう、と、印南くんからもらったクリームピザを咀嚼しながらこっそり考える。
お酒の力もあったのか、彼とはその後ずっとスムーズに会話ができた。
というか、前にも思ったことだけど……印南くんが、意外と話しやすい人っていうおかげも、あるかもしれない。
普段の無表情があるから、勝手に口数少ない人って、決めつけちゃってたんだな。
自分だって見た目のイメージに振り回されてるのに、わたし、悪いことしてたなあ。
……わからない。いつもと変わらない無表情だから、何を考えているのか全然わからない。
「とりあえず、Bコースをふたり分ですね。アルコールはスプマンテでいいですか? アスティなら度数もそんなに高くないですし」
「……おまかせします……」
結局、支払いの件は押し切られる形になりそうだ。これ以上何か言っても、この後輩くんにはうまくかわされる気がする。
ほどなくして現れたウェイターにオーダーを伝えて、おいしそうな料理たちが運ばれてきた。
わたしはワタリガニのクリームパスタとマルゲリータで、印南くんはトマトソースたっぷりボロネーゼにサーモンのクリームピザだ。
まずは、マスカットのフルーティな香りがただようスプマンテのグラスで乾杯。
ピザはお互いにシェアしたけど、どれもすっごくおいしい。ひとりでもまた絶対来よう、と、印南くんからもらったクリームピザを咀嚼しながらこっそり考える。
お酒の力もあったのか、彼とはその後ずっとスムーズに会話ができた。
というか、前にも思ったことだけど……印南くんが、意外と話しやすい人っていうおかげも、あるかもしれない。
普段の無表情があるから、勝手に口数少ない人って、決めつけちゃってたんだな。
自分だって見た目のイメージに振り回されてるのに、わたし、悪いことしてたなあ。