ハッピーアワーは恋する時間
「何も知らないゼロからのスタートだったし、始めたばかりの頃は、お花、嫌いっていうか・・思い出したくないことを思い出しちゃうのが嫌だったんだけど・・・でも、今では、ブライダルのブーケを無心で作れるようになった。ホント、春花さんの言うとおりだ。私・・・いつの間にか、花が好きって言えるようになってる・・・」

今頃この事実に気がついた私の目から、涙がスーッと流れ出ていた。

「・・・さっきは、笑い過ぎて泣いたくせに。私ってば。ごめん・・・」
「謝らなくていい。ずっとひとりでがんばってきたんだろ?」
「う、ん・・」
「じゃあ今は泣きたい時なんだよ」
「そ、かな、う・・ぅ」
「ああそうだ。俺がいるから泣いていい」
「亜幸さんが泣かせた、って、思われるから・・」

私はどうにかそう言うと、気力で泣き止んだ。
それに、せっかく8年ぶりに亜幸さんと再会したんだし。
今は感傷に浸って泣いてる時じゃない。

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