ハッピーアワーは恋する時間
「優しいな」と私に言って、前髪をサラッとかき上げる亜幸さんの方が、よっぽど優しい・・・っていうか、つい気が緩んで、亜幸さんに守られてるような感じがして・・・言われなくても泣いてしまって・・・。

亜幸さんがそばにいるから、泣いていいんだって思えてしまった。
とかもう私ったら!
一体さっきから、何考えてんだか・・・。

「“はるかさん”って誰」
「あ・・っと、私を拾ってくれた恩人。とは言っても、私と同い年なんだけど、お姉さんであり、妹みたいな存在でもあって。そしてビジネスパートナーでもある大切な人」
「じゃあ、おまえは経営者なのか」
「うん。春花さんと、彼女のだんなさんと、そして私の3人で、“ライラック”って花屋を共同経営してる。とは言っても、納品やアレンジは、いまだに私たちでやってるの。好きだから。でも春花さんは今、産休中でね。遠方への納品は、私が主に受け持ってるんだー」
「それでここに来たのか」
「そういうこと」

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