この恋心に嘘をつく
「でも私、ブラックって飲めないのよね」
苦笑いを浮かべながら、歩き出す。
いつかは来る。
君が必要だ、って言われる瞬間が。
手の中の缶コーヒーは、まだ温かい。
*****
「安生さん、この間の面接どうでした?」
「えっ?」
日曜日の21時過ぎ――今日も今日とてアルバイト。
お菓子の補充をもうすぐで終わらせる、という時に、爆弾は投下された。
「あ~……うん。まぁ……うん」
歯切れの悪い返事をしていると、同じアルバイトの関 優理子はすべてを察してくれた。
「落ちたんですね……」
「…………うん」
一気に場の空気が重くなる。
店内に流れるBGMが明るすぎて、ツラい。
「えーっと……」