この恋心に嘘をつく
遠慮がちに発せられた声に、慌てて視線を店内に戻す。
「お待たせいたしましたっ」
「えっと、セブンスターの――」
ようやく終わった。
事務所の椅子に座り、机に倒れ込む。
「疲れた……」
体力的にというより、精神的に。
着替えるのも億劫で、しばらくは動きたくない。
「お疲れ様です。ホントに大変でしたね」
「ボックスでもソフトでも、中身は一緒なんだからいいじゃない」
机をバンバン叩き、届きもしない文句を口にする。
「大体、人に向かってモノを投げつける? そんな奴が、お客さまは神様とか言うんじゃない!」
静まり返っていた怒りが、ここに来て爆発した。
「でも、次に来たお客さん、カッコよかったですよね!」