今日こそ絶対に自殺します。
ーーーたっちゃん。
ある日のこと。
俺がいつも通り病室に来ると、光は興味津々に一冊の本を読んでいた。
「なに読んでるの?」
俺がそう聞くと、光は微笑んで答えた。
「犬図鑑…だよ」
ーーー犬図鑑?
俺は光が持っていた本を覗き込んだ。
そこには、たくさんの種類の犬が載っていた。
「へぇー、光は犬好きなの?」
「うん…実は」
光はページをどんどんめくると、ある一つの犬の種を俺に見せてきた。
「ーーーこれ、私が大好きな犬なの」
「ーーーこれか?」
その犬は、白黒で耳が蝶のように大きかった。
「ーーーパピヨンっていうの」
「パピヨン…?」
変な名前。
最初の印象はまさにそれだった。
「私、いつかこの犬を飼いたい。
私ね、この犬を見ているだけでもーーー
幸せになってくるのーーー」
光は嬉しそうに微笑んだ。
俺はそんな光に感心したんだ。
「ーーーそうだな。
いつか絶対に飼おう
ーーー光の大好きな、
パピヨンをーーー」