サンドリヨンに憧れて
コンビニに寄り、買い物をしていると後輩が私に声を掛けてきた。

「香澄さん!休みの間・・大丈夫でしたか?」

「え?何?」

「ほら・・課長のことですよ・・・」

「あ・・あれは噂やから・・気にせんでええよ。課長ともちゃんと連絡したし」

「でも・・みんな課長のこと・・・」

「営業の王子はそんなことせえへん。それに何で私が嫌がらせ受けなあかん?」

「ですよね・・確かに・・・」

「変なこと言うたらあかんよ。それとあんたら同期にも伝えとって」

「は~い・・・それじゃ・・お先です」

お茶を買って先に行ってしまった。

買い物を終えて店を出ると、後ろから声を掛けられた。

「こら!香澄」

振り返ると企画部にいる同期の遠藤有紀だった。

「有紀・・」

「ちょっとあんた・・あれマジなん?」

「へ?マジって何よ?」

会社の玄関を入っていくとエレベーターの方には行かず、

引っ張られながらエントランスの端っこまで連れてこられた。

「だから・・加藤課長のこと」

「あ・・それ・・」

「デマ?それともマジ?」

「・・・マジ・・かな」

「嘘やろ・・」

「ほんま・・実は・・色々と・・」

私を見る目は何か企んでいるように見えた。

「昼休み・・・いつもの茶店で待ってる・・藍子も一緒やで・・」

肩を叩かれて先にエレベーターホールに向かってしまった。

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