サンドリヨンに憧れて
定時ぎりぎりに二人が戻ってきた。庄司は藍子がいないことに気づき

私の席まで来て聞かれた。

「藍子何で帰ったんや?」

「は?こっちが聞きたいわ。あんた何かあったんとちゃうの?」

「は?あったらお前に言うわ・・」

何かピンときたこともあったが、私はあえて言わなかった。

庄司・・・あんたもしかして・・・

「藍子から連絡あったら私にも教えて・・頼むわ」

「わかった。それより横山、帰り道お前の両親に偶然あったんや。その時今夜店に行く
って言ってたぞ。今から行くんか?」

「そうみたい・・報告するんやと思う。さっきメールで知った」

「そうか・・お前も頑張れよ」

「あんたもな。ほんなら・・行くわ・・」

お疲れさまと庄司の肩を叩いて、ロッカールームへ向かった。

1階に降りて連絡を入れようとしたら、課長が誰かと話をしていた。

「あ・・・」

秘書課の・・・・雪乃さん・・・

美人秘書で社内では有名な女子・・・沢井雪乃さん・・

で二人の会話をしている姿を見るとどう見ても過去に何かあった雰囲気が見えた。

あの二人の間には誰も入れない・・・

そう見える自分の心の中にモヤッとした気持ちが沸き上がった。

声も掛ける気にもなれない・・・

手に持っていたスマホにぎゅっと力が入ったが、それからは手が動くことは無かった。

どれぐらいそこに立っていたのか覚えていないが、肩を叩かれてハッと見上げると

それは庄司と優大だった。







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