サンドリヨンに憧れて
結局さっきの出来事は話すことも無く家まで帰ってきてしまった。

心の中では知りたいと思っていても言いだせない・・・

話をしてくれるまで待つしかないか・・・

ソファーに座りながらじっと考えてる私の髪に彼が触れた。

「どうした?考え事か?」

「え?あ・・何でもないから」

「さっきのことやろ・・・」

「・・・え?」

「さっき隠したのはちょっと会いたくない人を見たんや・・」

「え?」

「俺の昔の知り合いでな・・・」

「それは男性?それとも・・・」

「女性や・・香澄に嫌な思いさせたなかっただけや・・・」

「昔の彼女ですか?」

「そんなとこかな・・」

話す表情が少し気になった。何故か少し悲しそうに見えた。

「何か訳ありみたいですね・・・」

「・・・昔の話や」

「そうですか・・・」

もうそれ以上この話をすることはなかったが、私の心の中には

少しだけ引っ掛かりが残ってしまった。

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