痛々しくて痛い
お互い席に着き、私はお弁当箱を開き、麻宮君は2個目のおにぎりの包装を解いた所で会話が再開される。


「…で、二十歳くらいまでにさらに2センチ弱伸びたんだけど、どうやらそこで打ち止めになったらしく、そんで現在に至る、と」


「そ、それじゃあ、4、5年で20センチも伸びたんだね…」

「ん?うん。まぁ、そういう事になるな」


麻宮君は口の中のおにぎりを咀嚼しつつ答えた。


「すごいね~…」


私は思わず感嘆のため息を漏らす。


高校在学中に、ではなかったけど、以前の私の推測はだいたい当たっていた事になる。


「短期間でそんなに伸びるものなんだね。まさに、雨後の筍だ~」

「は?」


何故か麻宮君は目を見張りながら聞き返して来た。


「う、うご…?」

「え?うん。地表に顔を出したかと思いきや、ニョキニョキスクスク伸び続け、あっという間に天に向かってそびえ立ち…」

「ぶはっ!」


次の瞬間、麻宮君は思わず、という感じで盛大に吹き出した。


ご飯はすでに飲み込んでいたようだし、お行儀良く片手で口元を押さえていたので、大変な事態にはならなかったけど。


「わ、わたぬきって、ホント、すっげー面白い奴だよなー!」

「え?え?」

「言葉のチョイスと間の取り方が絶妙!しかも、それを大真面目な顔で繰り出すんだもんなー。いやー、やられたわー!」
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