痛々しくて痛い
「え。そ、そんな」

『愛実は時折想定外のボケはかますけれど、大人しくて素直で誰かを攻撃するだなんていう事は皆無だし、そういう面でナメられやすいっていうのは正直あるかもしれないけどさ、本来は愛されキャラだと思うんだよね』


何をどう返答すれば良いのやら迷っている間に優子ちゃんは話を進めた。


『ただ、私と一緒にいたという事と、あのクラスになっちゃったから不愉快な思いをする事が多かったんだよ。まだピチピチの女子高生のハズなのに、ドラマに出てくる『勤続年数数十年の性悪お局』みたいな、悪い意味で精神が成熟し過ぎちゃってる女子が運悪く集結し、クラスを仕切ってたんだもんね』

「あ、でも、じっくり話してみたら実はそんなに悪い人じゃなかった、って事もあったけど」

『……もしかして吉田さんの事言ってんの?』

「え?うん」


家庭科の最後の課題作りをお手伝いした事により、ほんの少し距離が縮まった、クラスメートの吉田弥生さん。


当時、浮かれながら優子ちゃん達にもその話をしたんだけど…。


『まぁ…愛実が良い思い出だと思ってるんなら、私は何も言うつもりはないけどさ…』


その時と同様、何故か歯切れの悪い口調で優子ちゃんは言葉を繋いだ。


『とにかく私はあのクラスにはろくな思い出がないわ。あ、もちろん、嫌な人ばかりじゃなかったけどさ』
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