痛々しくて痛い
何十人といる反抗期&思春期真っ盛りの生徒達を相手に、無事課題をクリアできるよう指導しなければならない教師はまず問題外。


また、一見華やかだけれど実は体育会系ばりの体力と忍耐力とコミュニケーション能力を求められる仕事であると卒業生から風の便りで内情が伝わって来ていたアパレル業界も、私の性格ではとてもじゃないけど勤まらないと確信していた。


悩みに悩んでいたある日、ここ、真々田屋も新卒者を募集している事を知り、途端に目の前がぱ~っと明るく開けた。


小さい時から慣れ親しんでいる場所だし、それこそ高いコミュ力が求められるであろう、『接客業』というのが不安要素ではあるけれど、でも、あそこなら何とか頑張れるかもしれないと、私にしてはすこぶる前向きな気持ちになった。


さっそく、教授や同級生や家族に、進むべき道が見えた事を報告した。


それまで中々動き出さず、かなりやきもきさせてしまっていたので、てっきり喜んでくれるかと思いきや、「いくら関連のある商品を扱うとはいえ、あくまでも販売がメインの仕事だし、大学で習得した技術を活かせる職に就かないのはいかがなものか?」と困惑気味に返答されてしまった。


それでも、私の決心は揺るがなかったけれど。


その時まで、自分の生活圏内にある3店舗の真々田屋しか利用した事がなかったので、今から考えればサンプル数としては少なすぎたかもしれない。
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