痛々しくて痛い
つーか、本当に吉田は綿貫達に対してそんな仕打ちをしてたのか…?


「まぁ、それでもどうしても誘いたければ一応声かけてみたらどうだ?その代わり、どうなっても俺は知らねーぞ」


返答に迷っていると、陣内は近くを通りかかった男性店員をすかさず呼び止めた。


「すみません、追加お願いしたいんですけど」

「あ、はい。どうぞー?」

「えっと…お前はどうする?」

「え?あ、いや…」


突然聞かれてとっさには反応できなかったけど、数秒後、何とか頑張って返答した。


「…俺はもう良いよ。ここにあるので充分」

「そっか?じゃ、すみません。芋焼酎お湯割りと、もずく酢追加で」

「かしこまりましたー!では、空いてるジョッキとお皿、下げちゃいますねー」

「よろしくお願いします。あ、この小鉢も…」


陣内が店員とやり取りしている間に、俺は自分の世界に入り込んだ。


在学中、結構仲良く絡んでいた吉田が、そういう事をしていたというのがすごく意外だったしとてもショックだった。


確かにあれこれズケズケ言って来たりはしたけど、俺も同じノリで言い返してて、最終的にはお互い後腐れなく会話は終わったし。


でも、綿貫とは相容れなかったんだな…。


何だかもやもやとした気持ちを抱えながら、俺は目の前のジョッキに手を伸ばすと、その胸の不快感を払拭できる事を期待しつつ、口を付け、グイっとあおったのだった。
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