痛々しくて痛い
何故か綿貫はソワソワと落ち着かない動きを見せる。


「その日は、都合が悪くて、欠席にしました」

「ふぅん。そっか」


何気なさを装ってそう答えてはみたものの、綿貫のそのリアクションと気まずそうな表情を見て内心ドキリとした。


やはり陣内の言っていた事は、まごうことなき真実であったのかと。


い、いやいや。


まだ、分からないぞ。


何せクラス会の開催日はゴールデンウィーク真っ只中。


店舗で働いていた時は土日祝日関係なく出勤で、本社勤務になった今年からようやく、カレンダー通りに休める事になる。


だから異動が決まった段階で、さっそくゴールデンウィークに何かしらの予定を入れたのかもしれない。


家族か友達か彼氏と、旅行の計画を立てたりな。


俺は連休だからこそのんびりしたくて、あえて大がかりなイベントは計画しなかったけど。


当日、気の向くままに、どこか出掛けたくなったら出掛けて、家でゴロゴロしていたかったらその欲望に従って。


だからクラス会もすんなり参加を決められたんだけど。


1日くらいはガッツリ予定を入れても良いかなって。


自分が主催者側じゃなければ、やっぱ旧友に会えるのは楽しみだし……。


って、ちょっと待った。

彼氏?


何の気なしに頭に浮かび、そのまま流しかけたそのワードが、時間差でクローズアップされて、何故だか鼓動が大きく脈打った。
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