痛々しくて痛い
そんなこんなで瞬く間に数日経過し、迎えたプレクラス会当日。


夕方にアパートを出て、その小一時間後には会場最寄りの大宮駅に降り立っていた。


向かうはこの界隈では大人気の、さらにネットの口コミでもまずまずの高評価を得ている、多国籍の料理を提供するダイニングバー。


最初は都内の有名店も候補に上がったらしいが、『高校のクラス会』であるということ、また、皆が帰省しやすい時期を狙っての開催なのだから、やはり地元で行うのが定石だろうという事で、最終的にそこに決定したのだった。


東口を出て駅前大通りの歩道を数十メートル歩いた後、百貨店の角を右に曲がり、脇道に入って数分歩いた先に、その店はあった。


レンガ造りの外壁と木の扉がヨーロピアンな古城を彷彿とさせるけれど、あえてのアクセントなのだろう、道路に面した部分が一部ガラス張りとなっているので、飲食中閉塞感は感じないハズ。


また、敷地と道路との境目に、俺の身長よりも少し上くらいの高さの木の柵が立てられているので、店内が丸見えになるという事はなかった。


昼間はカフェとして営業しているらしいので、存分に陽の光を取り入れられるように、しかし外界からの視線は極力避けられるよう、そのような構造になったのだろう。


機能性とデザイン性に優れたエクステリアに感心しつつ入口のドアを開けると、その上部に取り付けられているベルが軽やかに鳴り響いた。
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