痛々しくて痛い
と言っても、普通は人数分行き渡るように、考えながら取って行くだろうけど。


「超美味しそうだよねー。楽しみー」

「デザートタイムになったら打ち合わせに入ろうか。そしたらテーブルの上も片付くし」

「……俺、食えるかな」


吉田の提案の後、陣内がポツリと呟く。


「メインの料理がすでになかなかのボリュームだし、正直甘いのはそんな得意じゃなくてさ」

「えぇー。ちょっとで良いから食べてみなよー」

「そうだよー。料理の偵察も兼ねて今日はここに集まったんだから」


途端に星野と吉田から非難の声が上がる。


「男女共に受け入れられる味か、ボリュームに問題がないかどうかチェックしたいんだからさ」

「個性的過ぎる味付けだと感じたら、変えなくちゃいけないしね」

「当日も同じメニューなのか?」


俺はそこでふと疑問を抱き、投げ掛ける。


「うん。一応そのつもり。あ、もちろん量は人数に比例してこれより多くなるよ?」

「てか、コース料理の場合はあらかじめ出されるメニューが何種類か決まってて、客がその中から選ぶんだよ」


吉田の後に、陣内がメニューを開きながら解説する。


「例えば前菜はタコと大根のマリネの他にカナッペかキッシュがあるし、パスタは五種類の中から選べるし、ご飯ものはパエリアじゃなくてリゾットかナシゴレンでも可、って感じ」
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