痛々しくて痛い
「たとえば、CMはもちろんだけど、電車の中吊りとか新聞、雑誌に広告を出したい時はその『枠』を買い取るだろ?つまりそういう風に金をかけて積極的に情報を周知するのが宣伝。反対に、何らかの方法で各メディアに自社の存在をアピールしておいて、興味を持ってもらうように仕向け、誌面なり番組なりで取り上げてもらうのが広報」

「ふんふん…」

「ほら、良くテレビの情報番組なんかで『企業訪問』みたいなやつがあって、その時対応している人の紹介として【○○会社/広報部○○さん】とかってテロップが出てるの見た事ないか?」

「ああ~、ハイハイ!やっと意味が分かって来た」


吉田はコクコクと何度も頷きながら声を上げた。


「つまりテレビ局の方から『取材させて下さい』っていうオファーが来たという訳で、それは広報担当者の事前の根回しが成功した例って事なのね」

「いや…。広報活動をしていなくても、口コミで評判が広がってメディアの目に止まる場合もあるから、全部が全部それに当てはまるって事ではないんだけどな。とにかく分類するとそんな感じ。まぁ、厳密に言えば広報だって金はかかってんだけど」

「でもさ、タダでやってもらえるなら、わざわざお金をかけて宣伝する必要なくない?全部広報を通して情報発信すれば良いじゃん」

「いや、そういう訳にはいかないだろ」
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