痛々しくて痛い
さすが、麻宮君だよな~なんて心底感心しつつ、大分先に行ってしまっていた江川さんと加藤さんを慌てて追い掛ける形で、私も会場を後にしたのだった。


その後、会社から配布された書類を手に地元の医療機関で健康診断を受け、異常なしの検査結果とその他の提出物を会社に郵送したりなんだりしているうちに、瞬く間に時は過ぎ。


迎えた4月1日、私は株式会社真々田屋の社員として正式に採用された。


都内のコンベンションホールを貸し切っての入社式、オリエンテーションを終えた後、その日は解散となり、翌日から、本社の大会議室にて新入社員研修会が始まった。


真々田屋の歴史について講義を受け、ビデオを鑑賞し、ビジネスマナー、接遇マナーを机上で学んだ後実践してみたり、真々田屋独自のシステムが入った端末機や、レジキャッシャーの操作などを学んだり。


社会人としてはじめの一歩を踏み出す為の、さらに前段階の準備体操といったところだろうか。


先輩方も皆、その過程を経てから各店舗へと飛び立って行ったらしい。


予想はついていたけれど、麻宮君はその集団の中で自然にリーダーへと上り詰めた。


ついつい目が行ってしまうのか、研修を担当して下さっていた社員さん達は何かの質問に対しての回答をさせる際、麻宮君を指名する事が多かったし、周りの人も「これどうやるんだっけー?」なんて隣の席の人を飛び越えて真っ先に彼に助けを求めたり。
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