痛々しくて痛い
…ダ、ダメだ。


これ以上この写真と向き合っていたら、メンタルをやられてしまう!


そう考え、慌ててアルバムを閉じようとした所で「それ」が視界に入り、思わずピタリと手が止まる。


同じように笑顔で写真に納まっている、高校3年時の麻宮君の姿。


……良いな~。


爽やかで器量よしで、100点満点のビジュアルじゃないか。


これなら安心して何度でも眺められるし、古きよき青春時代に思いを馳せる事ができるんだろうな。


何とも羨ましい限り。


そんな事を考えながらほとんど無意識に手を動かし、ハタと気付いた時には、部活紹介のページまで進んでいた。


卒業生だけの集合写真はもちろんのこと、それよりも大分小さいサイズで、部員達の3年間の活動を記録するスナップ写真が数枚、掲載されているのだ。


私は手芸部だったけど、当然そこを開く勇気はなく、代わりにバスケ部のページを探し出した。


唐突にある事を思い出し、ぜひとも確認したくなって。


「あ、いた…」


ユニフォームに身を包み、ここでもハズす事なく男前のキラキラスマイルを披露しながら、他の部員達と肩を並べて立っている麻宮君。


そして試合や、普段の練習で汗を流す生徒達を写した物の中にも、彼の姿を発見した。


卒業間際と比べると別人かと見紛うほどに幼い、入学間もない頃の麻宮君を。
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