痛々しくて痛い
何故その写真が撮られた時期がはっきり分かるかというと、「〇年〇月撮影」ときちんと明記されているからだ。


今でこそ180前後あるけれど、その時の彼はまだ成長途中で、その写真の中で一番長身と思われるバスケ部員と比べると、頭一つ分は確実に小さかった。


さらに天使の輪が輝く、サラサラツヤツヤの真ん中分けのショートカットで、全体的にほっそりとした体躯で、『少年』というよりも『ボーイッシュな女の子』という形容がしっくりきてしまうくらい可愛らしかったのだ。


1年生の時は麻宮君とは違うクラスだったけど、下駄箱付近や廊下ですれ違ったり、何かの行事の時に目にしたりしていたので、彼の存在は入学後、早い段階で脳内にインプットされていた。


今とは雰囲気が違えど、やはりその時から友達に囲まれていて目立つ生徒だったので、自然と視界に映り込んでいたのだ。


その男子の名前が「麻宮慧人君」であるというのを知ったのは同じクラスになってからだけど。


2年生に進級した時点でおそらく、麻宮君はかなり身長が伸びていて、その後もぐんぐん成長し続けていたハズだけど、その時は別に何とも思っていなかった。


だけどさらに月日は流れ、卒業式終了後、手渡されたアルバムを開いた時にその事実を目の当たりにし、心底仰天したのだ。


『えっ?3年間でこんなに様変わりしていたの!?』と。
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