痛々しくて痛い
一番奥の、窓を背にして皆を見渡せるよう置かれているデスクに課長の染谷さん、そこから見てすぐ左手側に絹田さん、右手側に大庭さんが腰掛けている。


顔合わせの時と同じ配置だった。


「あとでこの階にあるロッカールームとか給湯室とか案内するから。ひとまず、荷物はそこに置いといて」

「あ、はい」

「分かりました。お願いします」


絹田さんの言葉に従い、入口入ってすぐ左手にある応接セットのソファーに鞄やコートを置くと、私達は指示された場所に腰かけた。


「ヨシ!それじゃあ予定通り、コーヒーブレイクを挟んでからのミーティングといきますか!」


言いながら、大庭さんは勢い良く立ち上がると、自分の背後に位置するカウンターへと歩を進めた。


高さが8~90センチ、横幅が2メートルくらいのサイズで、扉や引き出しや食器棚が付いており、天板には電気ポットやコーヒーメーカー等が置いてあった。


「そのつもりでもう準備してたんだよね」


次いで彼はコーヒーメーカーからポットを取り出すと、すでにトレイに乗せられていた3個のマグカップ、2個の使い捨てカップに中身を注いでいく。


「あ。私、やります」


慌てて立ち上がりかけたけれど、隣の絹田さんに素早く制された。


「良いって良いって。疲れたでしょ?ゆっくりしてなよ」

「そうそう。心配しなくても、この次からは自分のお茶は自分で淹れてもらうから」
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