痛々しくて痛い
そしてもちろん麻宮君も。


彼は何と入社2年目で、すでに吉祥寺店の店長を任されていたらしいから。


そんな訳で、同じ若手でも、麻宮君がこの課に配属されたのは充分に納得できる事なんだけれども、何故に私も加わる事になったのか、ホント謎過ぎて首を傾げるばかり。


店長は何だか色々と力説して下さっていたけど、新人の時から育てた私の事をだいぶ贔屓目で見て下さっているようなので、あの内容をそのまま鵜呑みにする事はできない。


とにかく何かしらの奇跡が起きたとしか思えない。


今回の人事は間違いなく、『真々田屋七不思議』の一つとして歴史に刻まれる事となるだろう。


って、現時点でいくつあるんだか知らないけど。


と同時に、世間からは「栄転」と評され称されるものであると思う。


素直に喜んでありがたくお受けする立場だと思っている。


さらに言えば、もうちょっと意欲的になるべきだとも。


だけど…。


分不相応にはしゃいだり張り切ったり浮かれたりしようものなら、高確率で、すぐにそれをあっさりと凌駕する程の、超ド級の災難に見舞われてしまうのであった。


奈落の底へと突き落とされてしまうのであった。


なまじメンタルが普段よりも上昇しているものだから、その高低差は半端ない。


そういう星の下に、私は生まれてしまったのだ。


それが綿貫愛実の運命なのだ。
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