不要なモノは愛
「メールをしたとおりで、願いを叶えてくれる相手が見つかったので、今回のお話はなかったことにと…」


「本気で言ってるのか?」


「はい」


「本気で聖斗にしたのか?」


え?

聖斗くんにしたとはメールに書いていない。だけど、何で知っているの?

聖斗くんが話したのかな?

松野兄は更に距離を縮めて、私の顎に手をかけ、顔を上に向かせる。微かに息がかかる距離に逸らしたくなるけど、出来ない。

漆黒な瞳に囚われたてしまい、目が離せなかった。

こういう時はどうしたら…

今までにない状況に心は戸惑う。


「俺が願いを全部叶えてやるって、言っただろ?考えたらいいと言ったけど、決断しろとは言っていない」


「でも、もう決めてしまって…ん!」


言い訳をだらだらと繋げようとしたのに、口を塞がれてしまって、言葉が出せなくなった。

しかし、何で、口で塞ぐの…あ、これって、キスというモノ?

近すぎる松野兄の顔がぼやけるけど、唇が熱を帯びていく。




< 66 / 158 >

この作品をシェア

pagetop