欲しがりなくちびる
「──それで?」

浩輔は愛撫を続けながら、話しの続きを促す。朔は一呼吸して息を整える。

「それで……、いい匂いがしたんだって。担任の先生のスカートの中。でも怒られたって、落ち込んでた」

「男ってやっぱ、子供でもそういうの分かんだな。朔もここから、いつも甘い匂いさせてた」

浩輔は朔の脚を大きく開かせると、そのまま彼女の中心へと顔を寄せる。やがて、滴り落ちる愛液を溢さないように舌で拭うその音が寝室に大きく響き渡った。

朔が恥ずかしさに顔を覆っていた手が我慢できずにシーツを掴んだ頃、浩輔を誘うように溢れ出したそれが、彼の大きい唇をさらに濡らした。

「ほら。蜜みたいに甘いだろ」

濡れた唇を光らせたままの浩輔が身を乗り出してきて、彼女の唇を吸う。けれども、朔には浩輔のほのかに甘い唾液以外に味は感じられない。代わりに甘酸っぱい匂いが鼻先を翳める。

まるで別の生き物みたいに蠢く舌使いに翻弄されて、おまけに自分の愛液の味で欲情するなんてどこまでみだら女なのだろう。そう思うのに、浩輔を求めずにはいられない。

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