幼なじみの溺愛が危険すぎる。(後編)
目の前を歩く玲音の背中をじっと見つめる。


こんなに気になるなら

"なにしてたの?"って聞けばいいのに。



どうしてだろう、聞くことができない。



街灯の少ない薄暗い通りにさしかかると前を歩く玲音が右手を私にさしだした。


「ん」


玲音にさしだされた手をぎゅうと握る。


ううッ……



やっぱり暗いところは苦手だ……




「りりちゃん、ちょっと寄ってかない?」



「え?」




玲音が指さしたのは小さい頃によく遊んだ公園だった。
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