幼なじみの溺愛が危険すぎる。(後編)
軽く目をつぶって小さい頃とかわらぬ願い事を胸のなかでつぶやいた。


ゆっくりと目をひらいて玲音の顔を覗き込む。


「玲音はなにをお願いしたの?」


「小さい頃とほとんど一緒。

母さんがよくなりますように。

それから、りりちゃんのもっともっと特別な存在になれますように」


「十分特別な存在だと思うけど?」


むしろ、特殊な存在?


「じゃ、キスしてもいい?」



玲音にじっと見つめられて息をのんだ。
< 89 / 203 >

この作品をシェア

pagetop