君に届かない。
大和が去った後、泉はしばらくその場から動けなかった。
自分のしたことを後悔はしていない。むしろ、どこか抜け目は無かったかと必至に考えているところだ。
1つでも綻びがあれば、その途端泉は奈落に突き落とされる。比喩じゃない。
(何か不覚は無かった?)
何か_____
「いけない子だね、蒼井泉ちゃん」
「……誰!?」
泉が振り向いた先には、よく見る顔があった。
知り合いではない。この学校にいる人ならほとんどが知っている有名人。
日野大和の友達で通称"西高のアイドル"、藤崎恭(フジサキ キョウ)だ。
大和が優しく尊敬されやすいながらも近寄りがたい人ならば、恭は親しみやすい人。
ただし、極度の女好きで軽い。"来る者拒まず去る者追わず"という言葉がピッタリだと聞く。
「藤崎先輩が、どうしてここに?」
「いやあ、友達の一世一代の告白だからね。見届けないわけにはいかないでしょ。
……で、君はどうしてここに?」
(………白々しい。全部見てたくせに。私が嘘をついていたことだって分かってるくせに。)
自分のしたことを後悔はしていない。むしろ、どこか抜け目は無かったかと必至に考えているところだ。
1つでも綻びがあれば、その途端泉は奈落に突き落とされる。比喩じゃない。
(何か不覚は無かった?)
何か_____
「いけない子だね、蒼井泉ちゃん」
「……誰!?」
泉が振り向いた先には、よく見る顔があった。
知り合いではない。この学校にいる人ならほとんどが知っている有名人。
日野大和の友達で通称"西高のアイドル"、藤崎恭(フジサキ キョウ)だ。
大和が優しく尊敬されやすいながらも近寄りがたい人ならば、恭は親しみやすい人。
ただし、極度の女好きで軽い。"来る者拒まず去る者追わず"という言葉がピッタリだと聞く。
「藤崎先輩が、どうしてここに?」
「いやあ、友達の一世一代の告白だからね。見届けないわけにはいかないでしょ。
……で、君はどうしてここに?」
(………白々しい。全部見てたくせに。私が嘘をついていたことだって分かってるくせに。)