0の可能性
ゆかりはお酒に弱すぎるので、酔うとたいていの場合寝てしまうのだ。
その場合は、小野先輩が車で送って行っていたが、今は妊娠中なのでそういうわけにもいかず、小野先輩は諒陽に頼んで手伝ってもらう事にした。
「私は旦那の車に乗るから、後ろをついてきてね。で、部屋までその子を運んでね」
それだけ言うと、さっさと店を出ていった。
諒陽は少し考え、カウンターのそばに行きゆかりのバッグを手にした。
そして、背中を軽く撫でながら優しい呼びかける。
「橋本…帰るよ」
どうやら起こしているらしい。