0の可能性
が、お酒に弱すぎるせいなのかいっこうに起きないゆかり。
何を考えたのか今度は下の名前を呼び始めた諒陽。
「ゆかり、起きて」
それに反応したゆかりは、すくっと体を起こし無言で顔を上げた。
まだ、眠たいのかぼーっとしているゆかり。でも、確かに諒陽を見ている。
「帰ろう、ゆかり」
“帰ろう”
この言葉だけが、ゆかりの頭に認識された。
諒陽はゆかりを助手席に乗せ、車を走らせた。
ゆかりの家について気づく。
会社から遠い遠い。
これで朝1番に出勤してくるのか、と。