ともだちからの卒業
4階の空き教室に入った。
キーンコーンカーンコーン
「予鈴」
もうすぐ授業が始まるのに、教室に行こうとするわたしはいない。
「……もうつらいなあ…」
「わ!!!!!!!」
突然だれか女の子の声が後ろから現れた。
「わぁ!!!?」
はっとして後ろを振り向くと、転入生だった。
「ごめん、やっぱり気になって。ここにいたんだね」
「…」
「なんか、あるのかなて」
「……だから、話しかけないで…!!」
「…ね。
それ、本当に言ってるの?
………あなたの気持ちなの?」
「え?」
「あたしまえに話した時も思ったよ。何だか、全部の行動とか言葉、無理していってる感じ。まるで、誰かに従わなきゃいけないって思ってるように感じたの。」
「なわけないよ。全部わたしの思ってること、やりたいことだよ。」
「じゃあなんでいつも悲しい目してるの?」
転入生はわたしの目をのぞき込むようにみてきた。
痛いところを刺された。
わたしも、2年前からずっと思っている。
楽しかったあの頃のわたしと今のわたしとじゃ目が全然違う。
「そんなことない」
「あるよ!!」
「お願いだから、ほっといて…!!」
わざと冷たくして、その場を去った。
教室を出ると3人がいて、背中が凍りつきそうになった。