EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ
『それでね、ここからが本題なんだけど……お母さんね、今すぐそっちに帰るんじゃなくて、こっちで産もうと思うのよ』
「え?そうなの?」
『うん。生まれたら赤ちゃんと一緒に小鳥のところに行くから、それまで今の家で待っててほしいんだけど……いい?』
ということは、約半年ほど今の生活が続くということだ。
小鳥は覚悟を決めた。
「うん……。仕方ないよね。妊娠中は無理できないもん」
『ありがとね。そっちは大丈夫?他の兄弟とは仲良くできてる?』
「う、うん!なんとか、やってるよ」
前途多難な気もするが、心配をかけたくはないので黙っておく。
小鳥は無意味な作り笑いを浮かべた。
『そう、良かった…。いきなりだったから、色々ビックリさせちゃったかと思って心配してたのよ。地下生活には慣れた?』
「うん。だいぶ。お母さんは?お母さんも地下にいるの?」
『ええ。フランスの地下世界よ。地下にも街があるなんてミステリアスよね。毎日が面白いわ~』
「お母さん…順応しすぎ…」
どうやら彼女は毎日を楽しんでいるようだ。
酷いことをされていたらどうしようと、不安に思う必要はなかったらしい。