イケメン弁護士の求愛宣言!
給湯室のドアを閉めると、一度深く深呼吸をする。

ここにはシンクと小さな食器棚、そしてひとり暮らし用程度の冷蔵庫がある。

「まさか、本当に真斗さんだったなんて驚いた……」

まだドキドキする胸を抑えて気持ちを落ち着けていると、ドアの開く音がして体が跳ね上がりそうになった。

振り向くと、真斗さんがドアを閉めた後で、私に優しい笑みを浮かべている。

「コーヒーを入れてって頼んだけど、カップがなかったよな? だから、ちょっと来てみたんだけど」

「あ、そうですよね。たしかに、真斗さんのは無いので……」

てっきり持ってきてくれたのかと思ったけど、彼の手にカップはない。

みんなマイカップがあるから、真斗さんには来客用を使うしかないなと思い、動揺を隠して棚へ手を伸ばした時だった。

「いいよ。本当に飲みたかったわけじゃないから」

彼に手を止められ、息が止まるほどにビックリする。

私の手首を掴んだ真斗さんの手は、温かくて無駄に肉のついていない、少しゴツゴツしたものだ。
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