~Still~
シャツを着ていない颯太の肌は熱く、エレナはドキッとして、反射的に離れようとした。

「ダメだ、逃げんな」

一瞬だけ見えた颯太の瞳は苛立たしげで、それでいて艶っぽく熱をはらんでいて、エレナはコクンと息を飲んだ。

「…まってっ」

「逃げんなって!」

普段、自分に使わないような、僅かに荒っぽい颯太の口調に、エレナは心臓が跳ね上がった。

腕から逃れようとしたエレナを素早くソファに押し倒すと、颯太は彼女の首筋に唇を押し付けて這わせた。

「颯太くんっ、待って、」

「待たない」

待てないんだよ、エレナ。
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