~Still~
「さっき、エージェントから電話があったの。いい話がきたのよ」

エレナはそこで一旦言葉を切ると、颯太を見つめて爽やかに笑った。

「部屋を貸してくれてありがとう。ほんとうに、感謝してる。
恋人の真似事も、楽しかった」

恋人の、真似事……。

颯太は小さく頭を振りながら、エレナを見つめた。

「待ってください、エレナさん」

「まさか本気にしてないでしょうね?私は女優よ?」

颯太は目を見開いたまま、張り付いたようにエレナの笑顔を見つめた。

「ジョーイの話じゃ、次の映画は主演がシェリル・シーマなの。オーディションに受かれば、彼女と共演できる」

「エレナさん!」
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