~Still~
「何で言うのよ」

「名乗らない気?!無礼者」

「だって」

口喧嘩の最中、先程のバーテンダーが戻ってきた。

「お待たせいたしました。申し訳ございません。社長はただ今、会議中のようでして……」

エレナは咲希と亜子の顔を見た。

「残念!せっかくだから、飲んで帰ろ」

「だね。会議終わったら来るかもしれないし」

良く考えたら……やっぱり、無理だ。

今再び顔を会わせても、二人の仲は進展しない。

何も生まれない。

なら、会わない方がお互いの為だ。

「ごめん、私、やっぱり颯太くんには会えない。咲希、亜子、本当にごめん!私、ホテルに戻る」
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