HELLO GOOD BYE
空き教室のドアからリュウが顔を出す。
「どうしたの?何かあった??」
私が近付いて声をかけると
ふわっとパーマの髪が頬をかすめた。
「ちょ、ちょっとリュウ!?」
あたしの肩におでこをのせる彼に、
驚きと緊張で少し固まる。
−さっきまで元気だったじゃん。
思いっきり普通だったのに。
さっき電話に出たとき、
リュウは無言だった。
「…なに?」
あたしが聞くと、
『今四号館の三階にいるんだけど…』
リュウはやっとそれだけ言って
電話を切った。
朝の電話も確かに元気が無かった。
何かおかしい…
そう思って、
あたしは急いでリュウのところに向かったんだ。
あたしの肩に顔をのせたまま、
リュウがやっと口を開いた。
「ルカはオレのコト好きって言ったよな…?」
思い詰めた声。
「ルカは…
ルカだけは
ずっとオレを好きでいてよ」
彼女と何かあったの…?
それとも、あたしのコト、
受け入れてくれたってこと?
訳がわからない。
それでも、
リュウが何か落ち込んでいることはわかる。
「今からルカんち行ってもいい…?」
こんな状態のリュウ、
ほっとけるわけないょ。
リュウは人に相談するタイプじゃないから、
何も話してくれないかもしれないけど…
側にいる相手に
あたしを選んでくれたのが嬉しかった。
あたしはうつむくリュウの背中を押して、
大学からほど近いうちに向かった。