ウェディングロマンス~誓いのキスはふたりきりで~
「あ、あのっ」
慌てて追いかけた響さんの背中が、リビングに入る前に予期せずして止まった。
おかげで私はその背中に思いっ切り鼻をぶつけてしまう。
「ぶっ……」
「あ、悪い」
短い一言を放って、響さんはリビングに踏み出した。
鼻を押さえながらその後に続くと、響さんはテーブルの上の冷めた料理に視線を向けていた。
「あの……先にお風呂にしますか? それとも……」
「悪いけど、メシはいい。部長に誘われて食って来た」
「あ……そう、でしたか……」
反射的に返した声があまりに沈んでいることに気付いて、私は慌てて両手で口を押さえた。
「っつーか、お前も仕事してるんだし、俺のことまで気にしなくていいから。
自分の分だけ作って先食って風呂入って。俺の帰りも待ってることないし」
「は、はい。でも……」
「俺、シャワー浴びて来るから」
響さんは素っ気なく私の言葉を遮ると、上着を脱ぎながら寝室に向かって行った。
「あ、じゃあ、着替え用意しておきます」
「いい。それくらい自分で出来るし」
開いたドアの隙間から、タンスを開ける音が聞こえる。
私はそれ以上足を進められずに、その場に立ち尽くした。
慌てて追いかけた響さんの背中が、リビングに入る前に予期せずして止まった。
おかげで私はその背中に思いっ切り鼻をぶつけてしまう。
「ぶっ……」
「あ、悪い」
短い一言を放って、響さんはリビングに踏み出した。
鼻を押さえながらその後に続くと、響さんはテーブルの上の冷めた料理に視線を向けていた。
「あの……先にお風呂にしますか? それとも……」
「悪いけど、メシはいい。部長に誘われて食って来た」
「あ……そう、でしたか……」
反射的に返した声があまりに沈んでいることに気付いて、私は慌てて両手で口を押さえた。
「っつーか、お前も仕事してるんだし、俺のことまで気にしなくていいから。
自分の分だけ作って先食って風呂入って。俺の帰りも待ってることないし」
「は、はい。でも……」
「俺、シャワー浴びて来るから」
響さんは素っ気なく私の言葉を遮ると、上着を脱ぎながら寝室に向かって行った。
「あ、じゃあ、着替え用意しておきます」
「いい。それくらい自分で出来るし」
開いたドアの隙間から、タンスを開ける音が聞こえる。
私はそれ以上足を進められずに、その場に立ち尽くした。