ウェディングロマンス~誓いのキスはふたりきりで~
力強く、そしてちょっと意地悪な腕の中で、迸る熱に翻弄される。
優しくて、どこか妖しい瞳に浸食されて、鼓動が臨界点を突き抜ける。


何度身体を重ねても、この感覚は限界を知らず、私を夢見心地にさせてくれる。


理性と本能のシーソーゲーム。
最後はいつも本能をぶつけ合って、私は乱される。
そして迎える全てを支配される瞬間は、愛し愛される幸せに心が震える。


響さんは気付いているだろうか。


響さんへの恋心を自覚したあの瞬間から、私の想いは一秒ごとに大きくなり続けているって。


あの時よりも、ずっとずっと響さんのことを好きになった。
だから私、頑張れるんだよ。


私にはもったいないくらい素敵な響さんに置いて行かれないように。
胸を張って一緒に歩ける私になりたくて。


響さんを愛することが、私を強くしてくれる。


そんな私に。


『イイ女になったな』


その一言が、どれだけ極上の褒め言葉になったか。
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