短編集
ハラリ…。

ヒラリ…。





落ちた先は、彼の傘が作り出した水溜まり。


あ…。


私のお気に入りの栞が…。



十年以上も前、大好きな女優さんが主演した恋愛映画の広告が栞サイズに印字されたそれは、本屋のレジ横に無造作に置かれていた“ただの紙っぺら”。


と、私以外の人はそう言うだろう。


でも、私にとっては宝物だ。

とにかくストーリーが大好きで、この映画は劇場で三回、DVDでは何十回も見ている。

セリフも覚えている。

そのくらい思い入れのある作品だった。
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