アイザワさんとアイザワさん

相澤がおばあちゃんとの事を話さなかったのだって、自分が傷つかないように、と言うよりはそれを聞いてあの日に私が馨さんの元に行った後悔を再び思い出さないようにと気づかってくれてたのかな……と思った。


私が涙の訳を聞かなかったら相澤はこの事はたぶん口にすることはなかったんだろう。
後悔を心の中にしまいこんで、自分の心が傷ついてズタズタになったとしても。



「私……ずっと守ってもらってました。」


相澤は私を傷つけたと思ってるけど……違う。
私はずっと守ってもらっていたんだ。


「初花ちゃんがそう思ってるんだったら、それが真実だよ。誰に何を思われようと、ね。」


その言葉を聞いて、瞬先生はたぶん私にこの事を伝えに来たんだろうと思った。


「何も聞いてないのに……どうして分かったんですか?」

という私の疑問にも、

「だって、双子だもん。」

とあまり答えになっていない答えを返されてしまった。


「双子ってそんなに万能なんですか?」

そう聞いた私に、「樹が分かりやすいのが、いけないんだよ。」心配してくれ、って言ってるようなもんだからほっとけないんだよな、と瞬先生は笑いながら言った。


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