アイザワさんとアイザワさん

「で、……君が?」
そう言いながらお父さんが視線を樹さんに移す。付き合っている人と一緒に行きます、と言う事は事前にメールで伝えてあった。


視線を向けられて、樹さんはちょっとだけはっとした表情になったけど、すぐに向き直って挨拶をした。


「初花さんとお付き合いをさせていただいています、相澤樹と申します。……今日はご家族のお話の場だと聞いてはいたのですが、お邪魔をさせていただきました。」



「私が一緒に来て欲しいってお願いしたの。樹さんも源ちゃんと同じで……私のことを支えてくれた人だから。」


樹さんの挨拶を聞いて、私がここにいて欲しいから来てもらったんだと、両親に伝えるように私は言葉を繋げた。



『支えてもらった』と言ったからだろうか、私の言葉を聞いてお父さんはちょっとだけ寂しそうな表情になったけど、その後すぐに樹さんを見ながらにこやかに微笑んだ。


だけどお母さんは、私達二人の言葉を聞いても表情を変えることもなく、黙ったままだった。



「ま、立ち話も何だから、中に入れてくれや」



源ちゃんがそれとなく促してくれて、私達は玄関を上がり、皆で居間のほうへと移動した。

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