理屈抜きの恋
「もう一回してもいいか?」
「い、いや、あの。し、仕事!仕事しましょう。」
「集中できるか?」
至近距離のまま言われると自信はないけど、副社長に幻滅されたくない。
仕事と恋の両立を図ってみせる。
「集中してみせます!女に二言はないので。」
「勇ましいな。でも、俺が集中できそうにない。だからもう一回…」
「…んっ」
良いともダメとも言わないうちに唇が奪われ、それは優しい感じから徐々に激しくなっていく。
呼吸が苦しくて逃げるように顔を背けようとするけど、大きな掌が私の顔を包み込み、反対の手が腰に当てられ、密着すればもう逃げ場はない。
されるがままキスを続けていたら、離れた時には唇に痺れたような感覚がした。
「これ以上したら本当に仕事にならないな。」
はにかむ感じがすごく愛おしくて胸がキュウっとする。
思わず抱きつきそうになった時、「諒、がっつきすぎじゃない?」という声が聞こえた。
「鵠沼さん!?」