囚われロマンス~ツンデレ同期は一途な愛を隠せない~


そうだった。
及川が話し場所にどこでもない及川の部屋を指定したから、ああ、本気なんだなって思って頷いたんだった。

本当なら別にもう話す事もないから、話しかけないでっていう部分だけ撤回するつもりだった。
あとはもう、仕事仲間としてだけ上手くやろうって思ってた。

でも、及川が誰も寄せ付けたがらない部屋に呼んでまで、話そうとしてくれてるならって、そう思ったから。

金曜日の謝罪なんだかいいわけなんだかは分からないけど。
とりあえず、ちゃんと聞こうと思った。

考えてみれば、あんな言い逃げみたいなのはズルかったかもしれないし。
それに……きちんと振ってもらった方が私のためにもなるから。

「適当に座って」という及川の言葉に、グレイを濃くしたようなレザーの三人掛けソファーに腰を下ろす。
色を合わせたのか、パソコンラックも同じ色をしている。

ソファーの前に置いてあるのは、歪な形をしたガラス天板のテーブルで、足は黒くて三本。

こういう知識を持ち合わせていないけど、なんとなく高そうだなとは思った。

「及川って、インテリア好きなの?」

対面式キッチンの中で、どうやらお茶の準備をしてくれている及川に話しかけると「まぁ、そこそこ」と返事が返ってきたけど……。
多分、そこそこ以上に好きだと思う。

私だってそれなりには好きだし、オシャレな部屋って憧れるから、インテリア雑誌とか見るのは好きだ。
でも、それとはまたわけが違う気がした。

多分、度が違う。




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