囚われロマンス~ツンデレ同期は一途な愛を隠せない~
「及川は軽い気持ちでああいう事できるかもしれないけど、私は違う。
もう、誤魔化す必要もないから言うけど、酔って誰かと……なんて、あれが初めてだよ」
もう、好きだって伝えちゃった以上、軽い女を演じていても仕方ないと思い言うと、及川は驚いたような顔をした。
意外だったみたいだ。
私の演技なんて、洞察力の鋭い及川になんてとっくにバレてるかと思ってたのに。
「私はそういう事できるタイプじゃないし……好きな人とじゃなきゃしたくない」
及川の瞳がまた少し見開く。
「だけど、そんな事言ったら及川は気にするでしょ?
前、私が告白しようとしたとき遮ったのは、同期って関係を続けたかったからなんだっていうのはわかってる。
だから、その関係が変わらないようにって、慣れてるしって嘘ついただけ」
オレンジ色の優しい灯りが包む部屋で、ゆっくりと今までの嘘を白状する。
「ふざけてああいう事できる及川とは違うから」と最後に言うと、「ふざけてねーよ」と即答された。
「いいよ、もう。そうやって気を使って欲しくないから慣れてるフリしてたんだし。
もういっかと思って本当の事言っちゃったけど、及川に気を遣ったりはして欲しくな……」
「気も使ってねーし、ふざけてもいない。それに……」
そこまでで一拍置いた及川が、少し眉を寄せて私を見つめる。