囚われロマンス~ツンデレ同期は一途な愛を隠せない~


「んー、そうだね。そういえばあんまり妬かないかも」
「五ヶ月前、告白されそうになって、深月の気持ちに気付いた頃、初めてそんな事思った。
その頃は、もしかしたらあれって告白じゃなかったのかもな、とかそういう可能性も考えてたから、特に気にしてなかったんだけど」

勘のいい及川の事だから、告白なんてする前から私の気持ちには気づいていると思ってた。
そう驚くと、及川はまさかと笑う。

「勘はいいけどさ、そこに自分の気持ちが入るとそれも鈍るでしょ」
「自分の気持ち?」
「ずっと、自分の中で深月が特別なんかなとは思ってたし。だから、深月が告白しようとしてるのかもって思わず止めちゃったけど、後になって、それって俺が告白して欲しいって思ったからそう聞こえちゃっただけかもとか。
そんな事グダグダ考えてた」

「しかも深月はそれ以降も思いっ切り普通の態度だったしね」と苦笑いを浮かべる及川に笑う。

「私だって必死だったんだから。及川が告白を遮ったのは、同期のままの関係を守りたいっていう意思表示だと思ったし。
だから……あの告白以降、嘘ばっかりついてた」

自分の気持ちにも、及川へも。

「深月の嘘なんか、普通だったら見破れんのになー。恋愛感情とか面倒くせー」

そう言って背中を伸ばし天井を見上げた及川が、視線だけ私に移して話を元に戻す。


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