囚われロマンス~ツンデレ同期は一途な愛を隠せない~
こういった選択肢を迫られた場合、女性職員はたいていどこかの部屋での宴会の続きを選ぶ。
というのも、ラーメンが入るほどのスペースは、夕飯を食べたばかりの胃にはまだないし、スナックも入りにくい。
部屋で宴会の続きを選ぶのは、消去法でいけば当たり前といえば当たり前だった。
そんなわけで女性職員みんなが宴会の続きを選ぶ中、花岡さんだけはスナックでのカラオケを選んだようで。
珍しいですね、なんて話しながら、宴会が行われる男性職員用にとった団体部屋へと向かった。
及川や数人の営業、そして大崎くんはラーメンコースだったから、宴会の続きを選んだのは役職についている人と女性職員、その他、花岡さんや営業数人がスナックでのカラオケへと振り分けられる形となった。
振り分けられたメンバーがそんな感じだったせいか、二次会はしっとりとした雰囲気の中行われ、騒いだりだとかそういう事はなかった。
主な話の内容は、仕事の話が半分と、あとは、女性職員の恋愛相談を支店長や次長が〝俺の若い頃は……〟なんて昔話を加えながら解決していくといったもの。
そんな話を割と楽しくして一時間ちょっと経過した頃。
支店長が急にオレンジジュースが飲みたいなんて言い出すから、じゃあ私が、とお金を預かり部屋を出た。
支店長は酔うとたいてい何かしらのジュースを飲みたがる傾向にあるから、オレンジジュースを所望されたところで特に驚く事もなく自販機へと向かう。
一階ロビーにある自販機でオレンジジュースを一本買ってからエレベーターで上がり、客間の続く三階で降りたと同時に、ひとつの部屋のドアが空いた。
そこから花岡さんと須田さんが出てきて……咄嗟にもう一度エレベーターの中に戻る。